お母さんと赤ちゃんのための栄養指導と食育/期間:2010年4月〜 |
ボダ郡には、貧しさのために1日3度の食事がとれず、食べられても塩と白米だけという家庭がたくさんあり、特に栄養が必要なお母さんと赤ちゃんの命が脅かされています。そこでハンガー・フリー・ワールド(HFW)は、緊急に栄養改善が必要なお母さん100名と赤ちゃん100名の計200名に栄養補助食を提供。と同時に、お母さんたちに、食材の栄養を最大限に活かす調理法や、栄養の基礎知識を教えてよりよい食習慣を定着させる、3ヵ年の事業を行っています。
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この子がずっと笑顔でいられるよう、大切に育てたいです(モモタ・ベグムさん) |
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栄養いっぱいの食事で、元気な赤ちゃんを産むことができました
週5日、お母さんと赤ちゃんに提供している栄養補助食の献立は、キチュリと呼ばれる豆や野菜が入った炊き込みご飯、豆の煮物、ゆで卵などです。栄養バランスや量を考えつつ、お母さんたちの希望も取り入れながら、献立を工夫。提供場所も7ヵ所を用意し、お母さんたちが無理なく徒歩で通えるようしています。
残念ながら、7名の女性は支援を受ける以前からの栄養不良が回復せず、うち6名が死産、1名は生後7日で赤ちゃんを亡くしてしまいました。それでも、補助食の提供を始めて3ヵ月で、約9割のお母さんの体重が増え、全体の約半数を占めていた痩せすぎの女性たちも、その危険な栄養不良状態を脱することができました。
提供場所のひとつバニアパラ村に住むモモタさんは、最初の子どもを1歳で亡くしてしまいました。しかし、2番目の子どもを妊娠して3ヵ月のときに支援の対象に選ばれ、1月に無事に男の子を出産。「息子の顔を見たとき、本当にうれしかった」と喜んでいます。
各国の支援レポート >>
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モモタ・ベグムさん 15歳 バニアパラ村
最初の子どもは、1歳で亡くなりました。私はいつも空腹だったので、栄養が足りなかったのだと思います。もう母親になれないのだと思い、悲しかった。諦めきれず2回目の妊娠をしたものの、怖かったです。でも、妊娠3ヵ月で事業の対象者に選ばれ、それからは出産も子育ても順調です。今は私も子どもも、とても元気。この子は私の幸せの源です。
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